2014年5月のベトナムの小売・サービス業の売上高は、前月比0.6%増の240.3兆ドン(約1,100万ドル)となった。2014年1~5月期の総売上高は、前年同期比11%増の1,179兆ドン(0.55億ドル)。企業形態別にみると、売上高の最も大きい割合を占めるのは民間企業で86.5%。業種別にみると、小売業が最大シェアで75.2%。
2014年5月のホーチミンの輸入額は22億ドル。そのうち非国有企業が12.44億ドル、全体の57%を占めた。4月の輸入額と比較すると、変化はごくわずか。2014年1~5月期のホーチミンの輸入総額は前年とほぼ横ばいだが、非国有企業は8.2%減、国有企業は26.6%増と変化。しかしながら、全体の割合はわずか9%であるため、輸入総額に大きな影響はなかった。
ベトナムへの訪越外国人数は2013年に750万人を突破。そのうち61.3%が観光目的である。2014年は5月までに370万人を超え、前年同期比26.1%増。また、上位3か国をアジア諸国が占め、2013年は中国が1位(27%)、2014年は5月までに約100万人を超え、前年同期比43.4%増。
2013年のベトナムの輸入額は、前年比15%増の1,313億ドル。輸入品目の最多は「機械設備・同部品」で全体の14%、「コンピュータ電子製品・同部品」が次点で全体の13%を占めた。また、「電話機・同部品」は2012年からの1年間で成長率60%となった。一方、「輸送機器・同部品」の成長率は30%となった。2014年1~5月期の輸入額は前年同期比10%増の569億ドル。輸入品目の最多は、2013年と同様だが、「木材・木製品」が90%の高成長率となった。
2014年第2四半期のホーチミンは経済成長が続き、特に工業・建築業が大きく成長。サービス業は目立った変化はないものの着実に発展。不動産業も立ち直ってきており、特に低価格帯アパート分野が成長。2014年四半期のGDPは8.7%(前四半期は7.7%)、2014年上半期のGDPは8.2%(前年7.9%)。工業生産は5.6%(前年同期5.2%)を超え、総投資額は601.3億ドン(前年の3.1%から3.2%に増加)。原油を除いた輸出量は2013年比5.7%増、新規FDI総額は約8億ドル、小売・サービス業の総売上は12.8%増。国家予算のうち歳入は14.9%と前年より増加し、歳出は2013年の10%から3.9%増加した。
2014年5月のホーチミンの輸出額は18.36億ドル。そのうち国内と外国直接投資の輸出額は同額。非国有企業の輸出額は7.5億ドルで全体の41%を占める。国有企業の割合は10%と少ないものの、1か月間の成長率は70%と高い。輸出額は4月に比べ5月はやや減少しているが、2014年1~5月期は前年同期比5.7%増。特に国有企業の成長率が高く、2014年1~5月期は60%。
2014年上半期のホーチミンのGDP成長率8.2%のうち、サービス業が5.54%、工業・建設業が2.64%、農林水産業が0.05%。
サービス業の名目GDPは前年同期比9.6%増の2,250億ドン、全体の59.4%を占めた。なかでも商取引が11.1%増、ホテル・飲食業が10.8%増、倉庫・運輸業が12.6%増。
工業・建設業の名目GDPは前年同期比6.4%増の1,506億ドン、全体の39.8%を占めた。そのうち工業が35.3%(6.6%増)、建築が4.4%(5.1%増)。2014年上半期の鉱工業生産指数は前年同期比5.6%増。鉱業は0.4%減、加工業は5.6%増、電力生産・配電は5.7%増、水道・廃棄物処理は7.2%増、建設業は5.3%増(554.1億ドン)。
農林水産業の名目GDPは前年同期比6%増の3.2兆ドン、全体の0.9%を占めた。そのうち農業が同4.1%増の4.1兆ドン。内訳は、植栽が34.2%(4%増)、畜産が56.3%(4%増)。林業は同54.6%増の966億ドン。なかでも採林が68.9%と大幅に増加。漁業は同9.1%増の2.1兆ドン。内訳は、養殖が1.6兆ドン(14.9%増)、漁業開拓が0.5兆ドン(6.4%減)。
輸出額は2013年に約1,322億ドルに達し、2012年比15%増となった。輸出品目最多の「電話機・同部品」、「縫製品」は、それぞれ総輸出額の16%、14%を占める。特に、「電話機・同部品」は2012年比70%増と最も成長率が高い。それに対して、「原油」、「コーヒー」は約30%減少。2014年1~5月期の輸出額は585億ドルを超え、前年同期比15%増となった。輸出品目最多は2013年と同様であるが、成長率が最も高いのは化学製品の76%。
2013年、蒸留酒・醸造酒類の売上は合計約5億ドルに達し、2005年と比べて1.8倍に大きく増加した。それぞれ内訳を見ると、蒸留酒のうちウォッカが半分以上を占め、醸造酒類では葡萄ワインが60%以上を占めている。
蒸留酒は主に中国、香港、シンガポールから輸入されており、醸造酒類については歴史的に高い競争力を持つフランスとイタリアが多かったが、近年では米国、チリなどの新興市場からの輸入量が徐々に増加している。酒類の日本からの輸入額は2005年の30万ドルから2013年には270万ドル(年平均成長率39%)に達しており、日本の酒の人気は年々高まっているが、市場に占める割合は小さい。
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日本料理店がベトナムで人気を集めている。店舗数は2011年150であったが、2013年には400(ハノイ150、ホーチミン250)を超えている。2014年にJETROがホーチミンで行ったアンケート調査では、市民500人のうち9割が過去に日本食品を購入、あるいは日本料理店を利用したことがあると答え、最も好きな外国料理として韓国料理(14%)、中国料理(23%)を抑え、日本料理(38%)が挙げられた。
日本料理店が人気を集めているが、日本食品の需要はどうか。2013年の農林水産物の輸入額は193.6億円であり、魚介類が99%を占め、果実・野菜類、肉類は小さい。
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