個人所得の増加に伴い、ベトナム人の消費傾向に変化が見られるようになってきている。以前に比べ、商品の品質や健康、食の安全への関心が高まるようになってきた。特に健康に対する関心は高く、米国オーガニックトレード協会の発表によると、ベトナムの健康食品の売上は2017年に約4,700万ドルに達するだろうと予想されている。
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SankeiBiz「よむベトナムトレンド」
2016年、ベトナム保険業界の保険料収入による収益は約39億ドルで、前年比の約22%増であった。また、過去5年間(2011~2016年)で年間18%程度の成長率を見せている。この急速な成長には、一体どのような背景があるのだろうか。
保険業界を生命保険と非生命保険に分けて見ていこう。
生命保険市場は現在、約22億ドルの市場規模で、主に18社ほどの企業が存在している。2016年には年間成長率が約30%であった。市場シェアが最も高いのはプルデンシャル生命で、約27%のシェアを得ている。次いで、Bao Viet Nhan Tho(26%)、Manulife(12%)、AIA(10%)の順で、これら4社が市場全体の7割以上のシェアを占めている。5番目にシェアが高いのが、日系大手の第一生命で全体の約10%のシェアを得ている。第一生命は2007年に進出し、100%外国資本の企業としてベトナム国内でシェアを伸ばしている。
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世界的な金融危機を経験したリーマンショックから、今年で9年が経とうとしている。外国企業によるベトナムへの外国直接投資額は、リーマンショックの年から毎年増加し続け、2015年と2016年の上半期だけで120億ドルにまで達した。
これらの外国企業による投資は、ベトナムの経済成長に不可欠だ。外国直接投資額の中でも、M&Aは約半数を占めており、非常に大きな投資額になっている。2016年には、M&A取引額が60億ドルに達し、10年前と比較すると10倍以上であった。
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ベトナムでは、農産物の生産性向上と環境への配慮からハイテク農業を積極的に推進している。ベトナム政府は、2020年までに国産農産物全体(約332億ドル)の35%(約116億ドル)をハイテク農業によって生産することを目標にしている。また、政府の予想では、3年後の2020年までに、ベトナム国内で農業事業に携わっているハイテク農業関連企業は200社に及ぶとのことだ。ただし、2015年時点でハイテク農業関連事業に携わっている企業数は、たった22企業にすぎない。
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自然エネルギーを活用した電力発電がエコ意識の高いベトナム人の間で話題となっている。ベトナム政府の計画では、2015年に4.3%程度であった家庭用ソーラー発電システム導入を2020年には12%、2030年には36%まで推進する試みだ。
家庭用ソーラー発電の方法には2種類あり、1つはソーラーウォーターヒーターを利用し、太陽光を熱に替える太陽熱発電だ。太陽熱発電システムはベトナム国内で最もポピュラーな発電方法で、ベトナム全土に毎年約10万台が導入されている。その内30〜40%はホーチミン市で導入されている。
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急速な経済発展に伴い、ベトナム国内の企業数は年々増加を続けており、2015年末時点では約55万社と発表されている。今後5年間で100万社に達し、その半数はハノイやホーチミンに拠点を置くと予想させている。
企業数が増加すると、必然的にオフィススペースが必要となり、それに伴い地価が高騰する。ハノイ、ホーチミンの2大都市の地価は特に高く、中心地区で1平米当たり7,000ドルのような場所も存在している。
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歳入
項目 | 金額 | 予算に対する割合 |
---|---|---|
国内歳入 | 744兆9,000億ドン | 94.9% |
貿易収入 | 156兆2,000億ドン | 90.8% |
原油収入 | 37兆7,000億ドン | 69.2% |
国家歳入全体 | 943兆3,000億ドン | 約93.0% |
歳出
項目 | 金額 | 予算に対する割合 |
---|---|---|
経済・社会発展の支出 | 786兆ドン | 95.4% |
開発投資の支出 | 190兆5,000億ドン | 74.7% |
政府管理の支出 | 150兆3,000億ドン | 96.9% |
国家歳出全体 | 1,136兆ドン | 89.2% |
「モノ」貿易収支(億USD)
項目 | 輸出 | 2015年比 | 輸入 | 2015年比 | 収支 |
---|---|---|---|---|---|
国内 | 500 | 4.8%増 | 711 | 4.0%増 | ▲210.2 |
FDI(原油含む) | 1,259 | 10.2%増 | 1,022 | 5.1%増 | 237 |
全体(推定) | 1,759 | 8.6%増 | 1,733 | 4.6%増 | 26.8 |
地域内総生産
2016年のハノイの域内総生産(GRDP)は前年比8.2%増。投資基金は前年比10%増の2.78億ドン。内訳は、国家基金が15%増、FDIが2.4%増。2016年12月の輸出額は、前月比2.4%増の9.28億ドル。
輸出入額
2016年の総輸出額1,061万ドルのうち、国内輸出額は814.3万ドル。総輸入額2,483万ドルのうち、国内輸出額は1,084.4万ドル。
小売業
項目 | 数量 | 2015年比 |
---|---|---|
「モノ・サービス」売上高 | 3,527兆4000億ドン | 10.2%増 |
成長率 | 7.8% | 0.7%減 |
減少理由は購買量の変化ではなく、消費財の価格が前年より高くなったため。
輸送・通信業
項目 | 数量 | 2015年比 |
---|---|---|
旅客輸送数 | 36億2,050万人 | 9.6%増 |
貨物運送量 | 12億7540万トン | 10.6%増 |
電気通信売上高 | 381.7兆ドン | 6.6%増 |
観光業
項目 | 数量 | 2015年比 |
---|---|---|
外国人観光客数 | 1,001万人 | 26%増 |
鉄道 | 826万人 | 31.7%増 |
道路 | 147万人 | 2.3%減 |
航路 | 28万4,800人 | 67.7%増 |